2025年9月16日火曜日

電源オフ

 「攻略法を巡る現状」のコーナーでも取り上げているが、CR機登場以前の連チャン機に綱取物語という機種があった。

同機種には「天国モード・通常モード・地獄モードという3つのモードを搭載」、「大当たり毎にモード抽選が行われ、その結果によって、大当たり確率が変化する」という特徴があったのだが、電源オン時は通常モードだったことから、朝イチの客付きはかなり良かった。


しかし、一度地獄モードに転落すると、復活は困難だったため、夕方にはシマのほとんどが地獄モードとみなされ、放置されている台が多かったのである。


同機種を設置していたホールはこの「時間の経過と共に客付きが悪くなる」という状況に頭を悩ませていたのだが、一部のホールがこれを解消するべく、ある策を採った。

それは電源オフである。


どういうことかというと、特定の時間になったら、同機種のシマの電源を一旦切り、再投入して、全台を通常モードから再スタートさせたのだ。

つまり、何時間か置きに朝イチと同じ状態に戻すことによって、朝イチ以外でも客が付くように目論んだのである。


皆さんにとってはこうした現行の機種にはない連チャン機とそれにまつわる話など、どうでもいいように思えるかもしれないが、実は、裏モノを導入しているホールには過去にこの電源オフのサービスを行っていた例が見られるのである。


一事が万事ではないが、もし行きつけのホールに裏モノ導入の疑惑があったら、そこの古くからの常連客にかつてこの電源オフが行われていた事実があるかどうかを聞いてみるといい。

タイム・サービス

 かつて役モノ内の特定箇所への入賞で大量の出玉を獲得できる機種があった。

同機種は一発の入賞で打ち止めの定数まで出ること、そして、それまでの負けから一発逆転できることから、一発台と呼ばれていた。

一発台はその高いギャンブル性に惹かれた熱烈なファンの支持を受け、高い人気を博していた。

そして、一部のホールでは「~時から出玉大放出」という謳い文句で客の射幸心を煽り、打ち止めの定数を多くするタイム・サービスを行っていた。

しかし、一発台はその過激さから後に規制対象機種となり、絶滅してしまった。


皆さんにとってはこうした現行の機種にはない一発台とそれにまつわる話など、どうでもいいように思えるかもしれないが、実は、遠隔操作をしているホールには過去にこの一発台の出玉を増やすタイム・サービスを行っていた例が見られるのである。


一事が万事ではないが、もし行きつけのホールに遠隔操作の疑惑があったら、そこの古くからの常連客にかつてこのタイム・サービスが行われていた事実があるかどうかを聞いてみるといい。

デジタル回転数の表示

 以前「ジェット・カウンターの玉数を実際より少なく表示するように細工する」というホールの不正行為について述べたが、それと似て非なるものに「台のデジタル回転数の表示を任意に動かせるように細工する」という不正行為がある。

これは何を目的としたものなのか?


回転数0が当たり前の朝イチならともかく、午後になっても夕方になっても、回転数0の台が店内にゴロゴロしている光景は、ホールにとっては、イメージがかなり悪い。

実際、午後や夕方からパチンコを打つ客はある程度回っている台を選び、回転数0の台は敬遠する傾向にあると言われている。

こうしたホールのイメージ・ダウンを避け、なおかつ、客の打ち気を駆り立てる為にこの不正行為が行われているらしい。


もしこの不正行為がパチスロで行われた場合、空き台のオイシイところをハイエナしたつもりなのに、表示されているゲーム数でのチャンス・ゾーンや天井で当たらないといった現象が起こりうる。


しかし、パチンコの場合は回転数と大当たりに何の因果関係もなく、何回転目で当たろうが、何千回転ハマろうが、全く不可解ではないため、この不正行為は客に気づかれにくい。


この不正行為はごく一部のホールでしか行われていないが、万が一ということもあるので、自分で数えたデジタル回転数と表示数が一致しているかどうか、又、ろくに打っている人がいなかったのに、いつのまにかデジタル回転数が増えていないか、更に、出玉の状況とデジタル回転数の釣り合いが取れているかどうかの確認をした方がいい。

出玉の減少

 Q.最近行きつけのホールの出玉が少なくなったような気がするんです。

何か仕掛けでもしてるんでしょうか?


A.出玉が少なく感じるということには、二つのケースが考えられます。


まず一つは釘調整によるものです。

シブい釘調整によって大当たり中になかなかアタッカーへ入賞せず、脇にこぼれる玉が以前よりも多くなり、その結果、1回の大当たりで獲得できる出玉が現実に少なくなったというものです。


そして、もう一つはジェット・カウンターの不正操作によるものです。

シブい釘調整でもないのに、計数時の玉数が以前よりも明らかに少なくなったと感じるのであればこのケースでしょう。


既にご存知かもしれませんが、念の為にジェット・カウンターの不正操作について説明します。

以前のジェット・カウンターの不正操作は玉を流すと、常に玉数を少なく表示するもので、警察の手入れでも簡単に不正が発覚しました。


しかし、現在は以前よりも巧妙な手口となっています。

一例を紹介しましょう。


4000発以上の玉を一度に流して計数した時にのみ、5%引かれた玉数が表示されるというものがあります。

このジェット・カウンターは電源を入れてから10回目の計数までは玉数に関係なく、正常に計数しますが、11回目の計数から上記の不正機能が働きます。

警察の手入れを受けた時でも、検査前に電源を入れ直せば、これらの機能を知らない警察は10回以上の計数を行うということはないので、結果異常なしとみなされ、摘発を逃れています。


ちなみに、開店時にはホール側が事前に10回の計数を済ませ、客が計数する時には既に11回目になっていて、不正機能は働いています。

この不正ジェット・カウンターはあくまでも一例ですので、必ずしも4000発以上で5%引きの表示とは限りません。

ですから、出玉を何回かに小分けして計数するという手段さえ有効とは言えません。


又、不正ジェット・カウンターを使用しているホールの大半は同時に遠隔操作もしているので、とにかく「何かおかしい・怪しい」と思えたり、悪い噂のあるホールでは絶対に打たないことです。

人気機種の増台

 人気機種になると、新装開店時に増台されることがあるが、増台には2つのパターンが見られる。


1つは「稼働率が高く、なおかつ、客からの要望もあっての増台」というパターン。

このパターンであれば、増台後も甘釘や高設定が期待できる。


そして、もう一つは「営業努力の怠慢から稼働率が上がっていないのにもかかわらず、機種の人気にあやかって、増大することで集客しようという安易な増台」というパターン。

このパターンの場合、増台の宣伝が功を奏して、連日フル稼働に転じればいいが、現実にはなかなかそうはならず、大抵は増台後の数日間が過ぎると、また客足は遠のいていく。


なぜなら、元々そのホールでは日頃の営業努力を怠っているからだ。

何の商売でもそうだが、常連客を獲得するには「これ(商品)を買いたい」ではなく、「ここ(店名)で買いたい」と大衆に思わせる魅力がなければならない。


こうした増台の失敗が顕著な機種例が北斗の拳である。

新海や大海といった海物語シリーズはかねてから全国的に稼働率が高く、更に04年新基準機の登場によるパチンコ人気の復活も相まって、多くのホールで増台に成功していると言っていいだろう。


しかし、北斗の拳は明らかに過剰供給で、増台がかえって仇となってしまったホールが多い。

そういったホールでは増台した分の費用を回収する為にイベント以外では全台設定1というケースが少なくなく、「客が飛ぶ→高設定を入れられない→ますます客が飛ぶ→ますます高設定を入れられない→・・・」という悪循環が続いている。


一方、北斗の拳を増台したものの、見込んでいたほど稼働率は上がらず、それでも、「看板機種にした以上、出さないわけにはいかない」というジレンマに陥っているホールもある。

こうしたホールの場合、パチンコを含む、北斗の拳以外の機種を打つ客に大きな皺寄せが来る。

つまり、回収の餌食にされてしまうのである。


このように、人気機種の増台はホール全体に大きな影響を与えるものだけに、パチンコにしろ、パチスロにしろ、個人的な好みを抜きにして、人気機種の稼働率は常にチェックしておかなければならない。

遠隔操作を行っているホールの共通項

 ●とにかくよく回る台が多く、釘の渋い台がほとんどない。

一見優良ホールのように見えるが、客を飽きさせずに長時間ホールにいさせて金を使わせる、又、客付きがいいホールであると印象付けることがホールの目的なので、大当たりが来ては飲まれ来ては飲まれの繰り返しで、結局は負けていたという結果に終わる。

●確変継続中、次の大当たりがなかなか来ない台が多い。

特に、次の大当たりが来る時間が他メーカーの機種よりも短い傾向のある平和の機種で、この現象が顕著に現れたら怪しい。


これらが遠隔操作を行っているホールに見られる、パチンコに於ける共通項である。


しかし、仮にこれらの現象が見られたからといって、必ずしもクロとは限らない。

負けてしまうと、妙な思い込みや錯覚に囚われがちになるが、たとえ負けが込んでも、その原因を安易にホールのせいにしたり、「あそこは遠隔操作をしている」などと軽々に吹聴してはならない。

打ち手がなすべきことはまず自分自身を見つめ、そして、経験を積み、知識を身に付け、技術を磨くことである。

出玉数カットと玉減り

 04年新基準機登場後、「出玉数が少ない」・「確変中や時短中の玉減りが激しい」といった事例が以前よりも増えた。

そして、これらの事例は高換金率営業のホールで目立っている。


「出玉数が少ない」というのはアタッカー周辺の釘がシメられているために起こる現象で、これは、確変突入率が上がり、連チャンによって大量の出玉を獲得されることへのホール側の危惧がもたらしたものであろう。


又、「確変中や時短中の玉減りが激しい」というのはスルーチャッカー周辺の釘がシメられているために起こる現象で、これは前者と同様のホール側の危惧に加えて、連チャン終了後に即ヤメする客が以前よりも増えた=稼働率が下がったことが原因と思われる。


スルーチャッカー周辺の釘調整は、大当たり抽選回数を多くするか少なくするかといった命釘の調整と同等のものなので、許容範囲内であると言える。


しかし、出玉数カットは本来得られるべき価値以下のものが与えられているわけだから、許容範囲内であるとは言いがたい。

多少の誤差は致し方ないとしても、もし常に平均出玉数の1割以上がカットされているようであれば、そのホールはボッタクリ店とみなすべきである。


意外にも、こうしたホールには理論上のボーダーラインを超える台があったりするのだが、出玉数が少ないとなると、実質上のボーダーラインは理論上のものとは大きく異なってくる。

よって、出玉数カットをしているホールで打たざるを得ない場合はくれぐれも注意してほしい。

廃業に追い込まれたホール

 平成17年4月15日に警察庁生活環境課が発表した「平成16年における風俗警察の現状について」によると、平成16年12月末現在のパチンコ店の営業所数は1万5617軒(前年比-459軒)、総設置台数は496万9156台(前年比+7万7212台)ということであった。 この「総設置台数...